【Founder Interview】頑張る自分を、ちゃんと緩めるために。
「気づいたら、ずっと頑張り続けていたんです。」
そう話すのは、wamcaを立ち上げた森清樺さん。仕事、育児、家事。どれも大切にしたいからこそ、自分のことは後回しになっていた。でも、自分を労わる時間を意識的につくるようになってから、やりたいことへの意欲が自然と湧いてくるようになったといいます。
頑張る人ほど、自分を大切に。そんな想いからwamcaは生まれました。今回は、ブランド誕生の背景にある実体験について話を伺いました。
仕事と育児のあいだで、自分の時間は後回しに
─ 最近の過ごし方について教えてください
平日は、朝6時前に起きる娘と一緒に1日が始まります。保育園の送り迎え、仕事、家事。気づけば夜になっていて、そこからまた仕事、という日も珍しくないです。
1日単位でバランスを取ろうとすると、どこかに無理が出てくるので、1週間単位で考えるようにしています。今日と明日は深夜まで頑張るなら、明後日の夜は早く寝ることを"予定"として入れる。好きな音楽を聴きながら本を読む時間を、あらかじめスケジュールに組み込む。そうやって、週全体のバランスを意識しています。
今は最低でも週2回、娘が寝たあとによもぎ蒸しをしています。その日の状態によって使い方は変えていて、仕事が立て込んでいるときはPCを開いたまま作業しながら蒸されることも。ただ、最後の10分は何もしない時間と決めています。考えごとが多いときは、意識的に何も考えない時間にする。最近はどちらかというと後者で、蒸されながら頭を空っぽにしてフラットな状態に戻す——そんな使い方が多いですね。
ハーブの優しい香りの中で、じんわりと汗をかいて、体の奥からほぐれていく感覚。終わったあとは心も体も軽くなって、全身ポカポカのまま眠りにつくと、翌朝のコンディションが明らかに違います。

「頑張れない自分」に気づいた、産後の転機
─wamcaを立ち上げることになった”きっかけ”を教えてください。
ブランドを立ち上げるきっかけは、出産でした。
妊娠と会社を立ち上げたタイミングが重なっていて、出産前日まで病室で仕事をしていて、産後2週間で仕事に復帰していました。保育園に入れる生後半年までは、義理のお母さんやシッターさんの力を借りながら、自宅で仕事・育児・家事を同時にこなす日々。今思うと、どうやっていたんだろうと思いますが、産後ハイも後押ししていたんだと思います。
でも、3ヶ月くらい経った頃から、急に頑張れなくなったんです。思うように動けない。何をするにも意欲が湧かない。それまで当たり前にできていたことが、できなくなる感覚。そのとき初めて、「あ、自分は無理をしていたんだ」と気づきました。
体も心も限界に近づいているのに、それでも止まれない。「ちゃんと自分をケアする時間をつくらないと、ダメになってしまう」そう感じた瞬間でした。
自分がその状態になってから、同じような課題を抱えている人たちのことが気になって、意識的に情報を集めるようになりました。周りの友人でも、30代前半でようやく管理職になったタイミングで結婚・出産が重なり、キャリアを止めたくないから産後すぐにフルタイムで復帰して、朝4時に起きて仕事をする——そんな女性が本当に多くて。「働くお母さんが8割超え」という数字も、当事者になって初めて、その重さがリアルに感じられるようになりました。
産後に限らず、ダブルワークが当たり前になった現代。頑張ることが当然になりすぎていて、自分を労わることが後回しになっている人が、こんなにもいる。それが、wamcaをつくろうと思ったきっかけです。

“通うケア”のハードルと、“続けられない現実”
─ よもぎ蒸しとの出会いはいつでしたか?
もともと独身時代から通っていて、週2〜3回通うほど効果を実感していました。仕事柄、美容や健康に関する体験は積極的にしてきましたが、よもぎ蒸しはその中でも特に続けていたもの。血行が良くなってむくみが取れる実感もそうですし、香りに癒される時間そのものが好きで、気づけばずっと通い続けていました。
産後も、できればすぐに再開したかったんです。産後のよもぎ蒸しは、子宮の回復をサポートしたり、自律神経を整えることでマタニティブルーの緩和も期待できます。でも実際には、通うこと自体が難しくて。子どもを預ける必要があること、移動の手間、時間の制約。"良いと分かっていても続けられない"現実がありました。
それなら自宅でできないかと調べてみたものの、価格が高かったり、使い続けたいと思えるものがなかったりして。だったら、自分でつくろう!となりました。
─ よもぎ蒸しの魅力って何ですか?
一番大きいのは、"心と体の両方にアプローチできること"だと思っています。
じんわりと汗をかいて溜まっていたものがスッキリする感覚。血行が良くなり、むくみが取れていく実感。そして、ハーブの優しく豊かな香りの蒸気に全身包まれ、気持ちがほどけていく時間。
ただの美容ケアではなくて、"自分の心と身体の両方をほぐして整える時間"になっているんです。
忙しい日々の中で、物理的に立ち止まって心身のケアする時間をつくる。
それが、よもぎ蒸しという体験の本質だと思っています。

“続けられること”に徹底的にこだわったプロダクト設計
─ プロダクトへのこだわりを教えてください。
一番こだわったのは、習慣化できること、です。
私自身がズボラだから分かるんですが、美容健康グッズって、買っても1回きりで終わってしまうことが多くて。どれだけ良いものでも、続けられなければ意味がないと思っています。
だから、使うハードルを下げることに徹底的にこだわりました。折りたたんで収納できる椅子、丸洗いできるマントとクッション、パック入りで準備も片付けも簡単なハーブ、直感的に使える設計。出しっぱなしにしていても空間に馴染み、むしろ気分が上がるデザインにしたかったんです。
ハーブは何十種類も取り寄せて試した中から、本当に実感できるものだけを厳選しました。その結果、選ばれたのが、伊吹山のハーブです。"体感"と"続けやすさ"、その両方を追求しました。
「頑張る人ほど、自分を大切にしてほしい」
── wamcaを使用する人に、どんなメッセージを伝えたいですか?
自分を労わり大切にすることです。頑張ることが当たり前になっている人ほど、力を抜くことに罪悪感を覚えてしまいやすいです。でも、自分を労わることと、頑張ることは、本来矛盾しないと考えています。
自分を労ることができると、やりたいことや行動する気力が自然と湧いてくる感覚があります。短期的にグッと集中して頑張る局面も必要だけど、中長期で見たとき、自分をすり減らし続ける生き方は続かない。それは、私自身の経験からも、周りを見ていても感じることです。
だから、ほんの30分でいい。自分のためだけの時間を、日常の中に持ってほしい。wamcaは、そのきっかけになれればと思っています。

─ 最後に、wamcaにこめた願いを教えてください。
忙しい毎日の中で、自分のことはつい後回しになる。頑張っている人ほど、そうなりがちで。
wamcaは、そんな人たちのそばに、そっと置いておけるものでありたいと思っています。特別な日のためじゃなくて、日常の中でふと手を伸ばしてもらえるような。
蒸されながら、ほどけていく。それだけでいい。 その時間が、また明日、動き出すための力になると信じています。
【取材協力】代表取締役 森 清樺

新卒でリクルートに入社後、博報堂コンサルティングに第二新卒で入社。美容やファッション領域のマーケティング・ブランディングに従事。2020年、D2C美容メーカーにてヘルスケア事業を立ち上げ、ブランド責任者に就任。2023年執行役員を経て、2024年に独立し株式会社DOWISEを設立。
プライベートでは、2025年2月に出産し、一児の母に。
ライフステージが変わっても、自分らしくアクティブに生きたい。同じように感じる全ての人へ、心身を整え明日に向かえる習慣を届けるために、ウェルネスブランドwamcaを創設。

